決済手数料2.5%なら、売上100万円に対して毎月2万5,000円です。ただし店舗の売上すべてがキャッシュレスになるとは限らず、カード・電子マネー・QRコードで料率が違うこともあります。まず総売上ではなく『キャッシュレスで受ける月額』を出し、月額料金と端末代まで足して比べましょう。
この記事でわかること
- 決済手数料は『キャッシュレス売上×料率』で計算する
- 月30万円を2.5%で決済すると月7,500円、年9万円
- 月額プランは『月額÷料率差』でおおよその損益分岐を出す
- 初年度は端末代、月額、振込、消耗品も足して判断する
最初にキャッシュレス売上だけを出す
月商100万円の店でも、現金が50万円、キャッシュレスが50万円なら、決済手数料を掛けるのは50万円です。レジや通帳から直近30日分を確認し、カード、電子マネー、QRコードへ分けます。まだ導入前なら、客単価、1日の会計件数、顧客から希望された回数を使い、30%・50%・70%の3通りで仮計算します。
- 月の総売上:現金を含むすべての売上
- キャッシュレス比率:カード・電子マネー・QRで支払われる割合
- キャッシュレス売上:総売上×キャッシュレス比率
- ブランド別売上:カード、電子マネー、QRの内訳
月商30万・50万・100万円の手数料を計算する
ここでは、キャッシュレス売上の全額に2.50%が適用される単純な例で計算します。月30万円なら7,500円、50万円なら12,500円、100万円なら25,000円です。年間ではそれぞれ9万円、15万円、30万円になります。実際は決済方法ごとに料率が異なるため、契約先の管理画面や料金表で置き換えてください。
2.48%なら月30万円で7,440円、50万円で12,400円、100万円で24,800円です。2.50%との差はそれぞれ月60円、100円、200円です。0.02ポイントの差だけでなく、月額、端末、入金、対応決済、会計時間まで比べる必要があると分かります。
- 30万円×2.50%=月7,500円/年90,000円
- 50万円×2.50%=月12,500円/年150,000円
- 100万円×2.50%=月25,000円/年300,000円
- 100万円で料率が0.5ポイント違うと、月5,000円/年60,000円の差
カード・電子マネー・QRは分けて計算する
月のキャッシュレス売上50万円の内訳が、カード30万円、電子マネー10万円、QRコード10万円だとします。カード2.5%、電子マネー3.25%、QRコード3.25%なら、手数料は7,500円+3,250円+3,250円で月14,000円です。全額を2.5%として計算した12,500円より月1,500円多くなります。
『2.5%〜』の最小料率だけで年間費用を決めないことが重要です。顧客がよく使う支払い方法に適用される料率を確認し、売上内訳を掛け合わせます。キャンペーンや特別料率には、年間取扱額、業種、契約期間、掲示物などの条件が付く場合があります。
月額プランの損益分岐を出す
月額料金を払う代わりに料率が下がる場合、おおよその損益分岐は『月額料金÷料率差』で計算できます。STORES 決済では、年契約のスタンダードが月3,300円で、Visa・Mastercardの料率はフリー2.48%、スタンダード1.98%と案内されています。差は0.5ポイントなので、3,300円÷0.005=月66万円が月額だけを回収する目安です。
ただしフリーは決済端末27,720円、スタンダードは条件を満たす1台目が無料貸与です。初年度は端末費用の差もあります。一方、スタンダードには年間契約があり、途中解約しても契約期間中の返金がないため、月66万円を一度超えただけで変更せず、今後12か月の売上で判断します。JCBなど別料率の売上も分けます。
初年度費用は5項目を足す
端末が無料でも、対応するスマートフォンやiPadを新しく買うなら初期費用になります。紙レシートを必須にするか、メール・SMSの控えでよいかでもプリンター費用が変わります。初年度と2年目以降を別の行にし、キャンペーン終了後の通常料金で継続できるかを確認します。
- 決済手数料:決済方法別の売上×料率×12か月
- 月額料金:店舗数や端末数を含めた月額×12か月
- 端末費用:購入、貸与、2台目、故障交換、解約時返却
- 入金費用:振込手数料、即時入金手数料、入金までの資金負担
- 周辺費用:プリンター、ロール紙、充電器、タブレット、通信回線
14日で申込み判断まで進める
直近30日の支払い内訳を集計
現金、カード、電子マネー、QRを分け、未導入なら3つのキャッシュレス比率で仮計算します。
候補を2社までに絞る
必要な決済方法、手持ち端末、銀行、POSレジに合わない候補を先に外します。
12か月分の費用を計算
決済方法別の手数料、月額、端末、振込、周辺機器を足します。
最悪条件でも払えるか確認
割引が適用されない場合、売上が想定の半分の場合、契約途中でやめる場合も計算します。
申込書類を揃える
店名、住所、商品・料金、店舗写真、振込口座、許可証などを確認し、開店日から余裕を持って申し込みます。
迷ったら、まずここから
- 決済手数料は『キャッシュレス売上×料率』で計算する
- 月30万円を2.5%で決済すると月7,500円、年9万円
- 月額プランは『月額÷料率差』でおおよその損益分岐を出す
- 初年度は端末代、月額、振込、消耗品も足して判断する
よくある質問
売上全体に決済手数料を掛けますか?
いいえ。現金を除いたキャッシュレス売上へ掛けます。さらにカード、電子マネー、QRコードで料率が異なる場合は分けて計算します。
2.48%と2.50%ならどちらを選ぶべきですか?
月50万円の決済では差は月100円です。入金日、端末費用、必要な決済方法、POS連携、操作時間の差も含めて判断します。
月額プランへ変える目安は?
月額料金を料率差で割ると概算できます。ただし決済方法別料率、端末費用、契約期間を含め、今後12か月の見込み額で確認してください。
手数料は経費にできますか?
事業上の決済手数料は一般に必要経費の対象になりますが、記帳方法や消費税区分は事業の状況で異なります。実際の処理は税理士や国税庁の案内で確認してください。
参考:経済産業省:2025年のキャッシュレス決済比率/Square:決済手数料/Airペイ:決済手数料ディスカウントプログラム/STORES 決済:手数料・初期費用・端末費用